妖怪はなし男
ひとの話はいっさい聞かないで、自分の事ばかりを話す。自慢話、手柄話など、自分がいかに優れているかをとうとうとしゃべる。歯のないのが特徴の妖怪。歯が無いのでドラキュラのように噛みつかれる心配はない。ただし、ナルシストなのでおしゃれには独特のこだわりを持。怒らせるとやっかいな妖怪。
妖怪あげあし鳥(鳥類妖怪)
なにかにつけて他人の話の揚げ足をとる。「昨日、彼女と改まってフランス料理を食べたよ」などと友達どうしの会話に割り込んで「無理すんなよ、胃袋に入ればみな同じ。お前の下心がみえみえ」などとイヤミを言って飛び去る。立つ鳥跡を濁さずどころか、ドロドロ状態にして飛び去る鳥類妖怪。
妖怪じゃまん
空気を読まない妖怪のひとつ。ただいるだけでも邪魔、へそを曲げると大きい岩のようにびくとも動かない。いなくなってくれると助かるのだけどと思わせるのを得意とする妖怪。何かの拍子に場の空気が突然重くなったら「妖怪じゃまん」がそばにいるのかも?
妖怪クチダシン
なにかにつけて他人の話に口出しをする女がいた。その女が亡くなってからでも魂が徘徊する。ひとの話声を耳にすると飛んできて口出しをする。口出ししたいだけなので首から上の姿で飛び回る不気味さがある。口がやや突き出しているのも特徴。
妖怪セコイ(魚類妖怪)
多人数の飲み会などで精算の際になると、人混みを泳ぐようにして姿を消す。しかし、ある時は手をたたくと、よいエサがあるのかと誤解して自ら姿を現す習性がある。世間の波をせこい精神で泳ぎきるのを得意とする。ただ、せこい性格から滝や天をのぼる気概はない。
妖怪チクリン
「殿、ご注進!」とばかりに上司や先生に言いつける人っていますよね。そういう人は「妖怪チクリン」に心をのっとられているかも? 妖怪チクリンは他人の悪口が大好物、少しでも悪意のある言葉を言えば、どこからともなく忍び寄って人の心にチクリン毒を注入する。まるで蚊のように小さい妖怪。でも殺虫剤には効果はない。
日常妖怪かまいたち
日常に潜むおかまい妖怪。気味悪い容貌に似合わず中身は陽気。ただ、他人の話にかまいたくなるたち(性質)。よって「かまいた・いた・ち(かまいたち)」と呼ばれる。口が草刈り鎌のような形なのが特徴。しゃべりだすと、なかなか止まらず切れ味の良い鎌のようにさっさと他人の話を刈り取る。
妖怪やだもー
最近では見かけることが少なくなった妖怪。特に男性に対して、このような反応を示す妖怪。本人は意識しないまでも「やだ、もー」と、しなをつくって反応する。かつては同性から「ぶりっこ」などと総称されたこともある。これが自然にできる人と演じる人がいて後者は明らかに傍から見るとホルスタイン種にも見えた。ある種、貴重な存在。
- 妖怪図鑑の妖怪は徐々に増えて行きます。 ほら、あなたのそばにも…